「目のまえの風景」
NAKED LANDSCAPE
2021.12.8 - 12.26
2021年12月8日(水) – 12月26日(日)の期間、NAKED LANDSCAPE 終刊企画「目のまえの風景」を開催いたします。
NAKED LANDSCAPEは個人的なリスニングの記録を主とした音楽のFanZineです。
2017年5月に第1号が発行され、その後は不定期刊行物として発行を続け、今号の第6号を持って終刊となります。
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リスニングにおいて言語化することの大事さを日々抱きながら鑑賞を心掛けている。それ自体は世の中で広く行われていることだが、コンテクストが希薄の中で音を音で例えたり、ジャンルという形に嵌めたり、囲いの中で語ることが個人的に読み物としてつまらなく感じることがしばしばあった。(カテゴリやシーン、事実としての影響関係についてを軽んじるわけでない)
そうした表現を極力取り除いて、20代を中心に30代に差し掛かるあたりの経済的にも感覚的にもバランスの取れた時期の価値観の備忘として制作。各号のテーマは概念的、抽象的な言葉を紐付けて立項し、極力既存の囲いや枠組みを意識せず、様々な言語、文化、人種からセレクトするように心がけた。ナンバリングはしているが、継続的に出すつもりはなく当初からある程度取り扱う音源を計画し6冊で完結予定で発刊した。
（最終的にはよりテーマに沿ったものと置き換えたり、再発や再評価など世の中の状況に合わせて最適化していった）
—– （NAKED LANDSCAPEについて 著者による解説から → website）
毎号非常にパーソナルな視点で綴られた音楽への言葉たちからは、著者による音楽へのひたむきな想いを感じることができます。
本展では最終刊のパネル展示とこれまで出版した5冊のZineの展示、アートエディションのZineの販売を行います。
世界の片隅の小さな記録を、ぜひこの機会にご高覧ください。
© NAKED LANDSCAPE All Rights Reserved
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展示概要 ／ Exhibition Information
展示タイトル : 「目のまえの風景」
会期 : 2021年12月8日(水)- 12月26日（日）
※初週のみ水曜日から営業いたします
営業時間 : 13:00-21:00
休廊日 : 月・火・水曜日
入場無料
お問合せ : info@tata-books.com -
作家プロフィール ／ Artist Profile
NAKED LANDSCAPE
個人的な備忘録としてまとめた音楽作品についてのFan Zine。主にポスティング形式をとったフリーパブリケーションとして2017年に刊行。
2021年12月、本展示をもって終刊。全6巻。
website : https://nakedlandscape.tumblr.com/
Instagram : @nakedlandscape_mt (https://www.instagram.com/nakedlandscape_mt/) -
ステートメント ／ Statement
音楽家のBrian Eno(ブラインアン・イーノ)が言っていたように、多くの音楽は音だけではなく様々な情報が詰め込まれているものだ。作者の意図だけではなく、当時のテクノロジーや民族性、宗教、歴史、経済や物質といった同時代の空気も封じ込められている。裏返せば経済や文化や言語からも音楽を紐解くヒントは多分にある。ついつい成果物としての音楽だけを見てしまいがちだが、スピーカーを通り抜けた一時の享楽だけではなく、ヘッドホンを外して音盤の外にも耳を傾けることで作品の奥行きが広がり、様々な頭の中の回路に通電するだろう。そして、自ら掬い上げたものは作品の時代性とは関係なく自分にとって新しさで溢れているはずだ。
私たちは日々溢れんばかりの情報の中で、常に選択に迫られている。そして失敗のないように、損をしないように仕向けられる。知らず知らずのうちに自ら真価を見極める前に共同幻想のようにコミュニティに塗りたくられた価値を参照していく。そうしているうちに鑑賞する意味そのものが揺らいできているように思える。笑われてしまうようなミスリードも勇敢な誇大妄想として留め、自己幻想を実現していくためにメタスコアに頼らないことにしてみた。行き着く先が作品の背景や作者の意図と乖離していたとしても、自分が感じ取った瑞瑞しい感覚には嘘はないはずだ。そして作品を通して学ぶことで、事実と妄想をすり合わせるようにして思考の中で遊ぶこともできると信じている。 -
販売書籍協力 ／ Cooperation of books for sale
telescope@art美術古書店
https://telescopeart.thebase.in/ -
メディア掲載